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■中島らも著『ガダラの豚』

ガダラの豚

唐突に・・・

わたしと主人の本の好みは見事に一致しません。

主人の本の好みは基本的に歴史小説に限られ、古代中国史や日本の戦国時代、江戸時代、明治維新期に限るよう。わたしもまぁ読まないことはないですが、それほど心そそられません。

一方、わたしはミステリ小説をこよなく愛しています。

ええ、愛しています。笑。


そんな主人とわたしの好みが一致する貴重な本、それが中島らも著の『ガダラの豚』。

以下は『ガダラの豚』2巻、pp234-235より引用。高名な呪術師オニャピデとスコット神父の会話より。

「神父さんはね、キリストと豚の話をしてくれたよ。ガダラというところで、イエズスが悪魔を祓った話だ。」
「ああ。そうだったかもしれません」
「こんな話だった。イエズスがガダラの地に着かれると、悪霊に憑かれたふたりの男が墓場から出てきて、イエズスと出会った。この男たちは、ふたりの人間ではあるけれど、その体には十数人の悪霊が取り憑いておって、次々に男たちの口を借りてわめきたてた。悪霊どもは言った。”神の子よ、あなたは私どもと何の関わりがあるのです。まだそのときではないのに、なぜここにきて私どもを苦しめるのか”悪霊どもはさらに言った。”もし私どもを追い出されるのなら、あの豚の群れの中につかわしてください”イエズスは一言”行け”とおっしゃった。悪霊どもは男たちの体を離れ、豚の群れの中に封じ込められた。と、その群れ全体が雪崩をうって、崖から海へ飛び込み、すべてが水の中で死んでしまったのだ。違ったかね」


『ガダラの豚』を一言で説明するのは難しい。色々な角度から捉えられるだろう。ある家族の再生物語、呪いの実効性を問う、インチキと真実の境目、アフリカの現実、等々。

とりあえず1作ずつ大きく舞台が異なる。

一作目 アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。



二作目 大生部一家はテレビ局の特番取材で再びアフリカへ旅立つ。研究助手の道満、スプーン曲げ青年の清川、大生部の長男納、テレビのスタッフ6名。一行はケニアとウガンダの国境沿いを北上してスワヒリ語で「13」という意味の不吉な村、クミナタトゥに着いた。村民に怖れられる大呪術師バキリの面会に成功した一行は最大の禁忌を犯す。バキリのキジーツの少女を攫ったのだ。危機一髪。ケニアを後にする。日本推理作家協会賞受賞作。


三作目 通訳のムアンギ、テレビクルーたち。6人もの犠牲者を出して大生部は娘を取り戻した。「バナナのキジーツ」の志織を奪いに呪術師バキリは東京に来ている。番組関係者の回りでは次々奇怪な事件が起こる。司会者嬢の惨殺、清川の変死。元・プロデューサーの馬飼は大生部一家と大呪術師バキリが対決する生番組を企画した。光と影、呪いと祈り。テレビ局の迷路でくりひろげられる世紀末スペクタクル大団円。日本推理作家協会賞受賞作。



出だしでインチキ宗教の話から始まり、「あ、これはそういう話なんだー」と思わせておいて、いきなり舞台はアフリカへ飛ぶ。そこで大生部の専門である「呪い」の世界、そして、その「呪い」の真実性、現代性、つまり呪いはあるのか、ないのか、と展開させる。そして、命からがら大呪術師バキリの手を逃れ、日本へ。しかし、安心はまだ遠かった・・・!

みたいな話です。胡散臭い話笑。

個人的には二作目が好きですね。アフリカを舞台にした小説をわたしは読むことがそうそうありませんし、アフリカに接することもそうそうありません。それだけにかなり新鮮に眺めたこと、そして、やはり、呪いはあるのか、ないのか、と強くひきつけられました。

日本の風土とは異なる呪いがアフリカにはあるのだろう、と思います。

その土地、その文化、その人間関係によって生じる呪いがそこにはあるのだろう、と思います。何もかもが現代科学で文明の利器で片付けられるものではないのだろう、と。

そう、呪いを信じるものには呪いがある、と。


中島らもって重たい話も軽妙なタッチで煙をまくような文章を綴りますね。それがわたしは好きなんですが、ガダラの豚ではその軽妙さにくわえ、更にやや重厚さをプラスしています。え、意味が分からんって?笑。やはり、偉大なる呪術師オプルの言葉を借りましょう。以下は『ガダラの豚』2巻、p149より引用。

「すべては光と影だ。喜びは悲しみの水源であり、楽しみは苦しみを運んでくる舟だ。大きな喜びと大きな悲しみがあんた方を待っている。どちらが先にくるのかはわからない。いずれにしても、たいへんな危険があんた方を襲ってくるであろう。墓から這い出した死者が、自らの身代わりに生者を墓へ送り込む、と出ている。これはめったに出ない相だ。」


まさしく、これ!

この言葉通りのことが起こります笑。喜びと悲しみ、楽しみと苦しみは表裏一体、ということをまざまざと実感させてくれます。楽しみと喜びには恐ろしい世界、恐怖が伴う、と。それをらも流タッチで鮮やかに描き出してくれました。


あ、ちなみに普通に読んでいてもこの言葉は胸に染み入りました。

すべては光と影だ。喜びは悲しみの水源であり、楽しみは苦しみを運んでくる舟だ。


胸にかみ締めたい言葉です。


ともあれ、グダグダと書く必要性はありません。ただ、一言。


超面白いぜ!


という一言に尽きるでしょう。あ、でも、苦手な人は苦手な世界かもしれませんが、最後までノンストップ、ハイスピードで読ませてくれます。ああ、まだ読んでいない人が羨ましい~。この驚きと喜びに今から巡りあえるんですものね!


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